犬の『関節』の病気と予防、応急処置方法まとめ

股関節形成不全

症状

関節の骨を保護する軟膏がすり減って、骨同士が摩擦をおこている状態です。

関節炎になっているため、

  • 足を引きずる
  • 立ち止まってなかなか動かない
  • ウサギ跳びのように、後ろ足をそろえて走る
  • お尻が左右に揺れる
  • 階段や坂道の上り下りがつらそう
  • うまく立ち上がれない
  • ジャンプできない
  • 頭を上下しながら歩く
  • おすわりがうまくできない

といった歩様や運動に影響を及ぼします。

原因

大型犬に多い遺伝性の病気になります。

ただ、運動のしすぎや急激な肥満、リウマチなどが原因でもあります。

治療・応急処置・予防方法

予防のために以下のことを配慮しておきます。

  • 成長期に無理な運動はさせない
  • 床は滑りにくいものにする(滑り止め用のマットなどをひく)
  • 階段や急な坂道は上り下りさせない
  • 肥満にならないように食事に気を付ける

治療には炎症を抑える消炎鎮痛剤で痛みを抑えながら、

食事による体重コントロールをおこないます。

ただし重度の場合、全股関節置換術という手術をおこいます。

 

膝蓋骨脱臼

症状

膝のお皿が内側にはずれている状態です。

膝の部分が腫れたり、痛みから足を持ち上げて歩く、引きずるといった症状があります。

習慣性になると、痛みがないケースもあります。

原因

小型犬に特に多く、先天性によるものと、後天性によるものがあります。

後天性の場合は、足場が悪いところ、肥満などが原因でおこります。

治療・応急処置・予防方法

予防のために以下のことを配慮しておきます。

  • 床は滑りにくいものにする(滑り止め用のマットなどをひく)
  • 階段や急な坂道は上り下りさせない
  • 肥満にならないように食事に気を付ける

脱臼が重度の場合は手術が必要になります。

老化により外側膝蓋靱帯が断裂を起こす場合もあるため、

異変を感じたら直ぐに獣医師の診察を受けましょう。

 

変形性脊椎症

症状

5頭中1頭の割合で発症する病気。

腰痛や歩行に痛みを感じ、運動障害などを引き起こします。

原因

老化による現象や、外傷や栄養、運動など様々な要因があります。

治療・応急処置・予防方法

完全な治療法はなく、進行を遅らせる療法になります。

抗炎症性剤や食事療法、リハビリなどを中心に行います。

 

股関節脱臼

症状

大腿骨つけ根が股関節からはずれてしまう疾患です。

体重をかけられないため、後ろ足をあげたままの状態で歩きます。

原因

もともと股関節に遺伝的疾患があったり、激しい運動、外傷などにより

股関節に負荷がかかるような状態になっていたことが原因です。

治療・応急処置・予防方法

麻酔をかけて自然な形に戻すケースや手術による治療になります。

大型犬に特におおいため、食事などで体重にも配慮しましょう。

 

前十時靱帯断裂

症状

運動時に急に痛がった後、後ろ足をあげたままの状態で歩きます。

原因

老化により前十字靭帯は弱まるため、

体重や激しい運動などと合さっておこるケースが多いです。

大型犬に多い病気ですが、最近では室内犬が肥満になりやすいため、

小型犬にも見られるようになっています。

また膝蓋骨脱臼が原因の場合もあります。

治療・応急処置・予防方法

食事による体重管理が最も重要です。

治療は外科手術や鎮痛剤による内科療法などがあります。

 

椎間板ヘルニア

症状

椎間板が神経を圧迫して痛みを伴うようになります。

動きが鈍くなる、振るえている、だっこすると嫌がったりします。

進行すると、完全に神経が麻痺してしまうため、

皮膚をつねっても犬がまったく反応しなくなります。

原因

胴長の犬種に多くみられる疾患で、

ダックスフンドやウェルシュ・コーギーなどは注意が必要です。

治療・応急処置・予防方法

重度になると外科手術を行う必要があるため、特に高齢犬は注意が必要です。

日頃から後ろ足だけで立たせたり、過度な運動をさせないことが予防です。

また体重増加を予防するため、食事にも気を付けましょう。

定期的にX線などの検診をうけるのも良いです。

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