犬の『寄生虫』の病気と予防、応急処置方法まとめ

フィラリア症(犬糸状虫症)

症状

急性と慢性があります。

急性の場合、呼吸困難や黄疸、赤褐色の尿や吐血をします。

慢性の場合、始めは咳や体重減少、疲れやすいといった初期症状が出ます。

その後、高血圧や動脈硬化による多臓器不全になり、

末期になると腹水がたまり、貧血、赤ワイン色の膿が出て突然死を引き起こします。

原因

蚊が媒介して伝染したことにより起こります。

治療・応急処置・予防方法

フィラリア予防を動物病院で処方してもらいます。

ショック症状を防ぐために、処方する前に事前に血液検査で、

フィラリアに感染していないか確認します。

治療には急性の場合は外科手術によるフィラリア除去、

慢性は駆虫薬によりおこないます。

 

回虫症

症状

初期段階では特に症状はありませんが、

進行すると、下痢や嘔吐、体重が増えない、貧血、食欲不振、胃腸障害がおこります。

また重度になると腸閉塞を併発します。

原因

母犬の胎盤や母乳から寄生しているケース、

便の中の卵を犬や人により経口感染があります。

治療・応急処置・予防方法

フィラリア予防薬と一緒に回虫予防効果があるものを動物病院で処方してもらいます。

また、犬の食糞には注意をおこない、ウンチはすぐに片付けるようにしましょう。

また人間にも回虫は寄生するので、子犬を触ったりや便を処理した後は、

手洗いを徹底します。

治療は主に駆虫薬による治療になります。

 

犬鉤虫症(いぬこうちゅうしょう)

症状

食欲不振、元気消失、血便が見られます。

また、口や目などの粘膜部分が白くなるなど貧血症状もおこります。

子犬の場合、症状が悪化して死に至ることもあります。

原因

鉤虫という寄生虫が口や皮膚、胎盤などから体内に侵入して寄生します。

小腸に寄生し、吸血により成長することで、症状が悪化していきます。

治療・応急処置・予防方法

清潔にして定期的な健診をすることが重要です。

感染したら駆虫薬による治療と、飼育環境の消毒、便の処理の徹底をします。

 

条虫症(瓜実(うりざね)条虫)

症状

食欲不振、下痢、軟便、痩せるなどの症状が見られます。

また、犬はおしりをずっとなめていたり、地面にひきづる行為をおこないます。

原因

サナダムシが原因で、これを摂取したノミが原因で感染します。

治療・応急処置・予防方法

こまめにブラッシングやシャンプーをしてノミを寄せ付けないことが予防になります。

条虫はウンチからは発見できないため、肛門周囲をチェックするようにします。

白い米粒のようなものがあったら、感染の可能性が高いので病院にいきます。

おもに駆虫薬による治療になります。

 

犬鞭虫(いぬべんちゅう)

症状

血便や下痢が続き、脱水症状や衰弱していきます。

原因

白いムチのような寄生虫が小腸や盲腸の粘膜に寄生しておこります。

主に便や土などから虫卵が経口感染により寄生します。

治療・応急処置・予防方法

普段から便を早く処理することが重要です。

また、定期的に検査することで早期発見をすることができます。

感染したら、駆虫薬による治療になりますが、

再感染の確率が高いので定期的に検便をお願いしましょう。

 

コクシジウム

症状

下痢や粘血便が続き、長期感染で衰弱していきます。

原因

コクシジウムという寄生虫が腸管の粘膜に寄生することで発症します。

幼犬に特に多い病気で、不衛生なケージや食器により寄生します。

治療・応急処置・予防方法

定期的に検査することが予防になります。

寄生していたら、サルファ剤を服用しながら治療します。

またケージや汚物は一般的な消毒薬では効果がないため、

熱湯消毒をおこないます。

ジアルジア

症状

脂肪分の多い、黄色っぽい下痢が続き、衰弱します。

原因

水中を浮遊しているジアルジア属の原虫によって感染します。

治療・応急処置・予防方法

野外飼育や、散歩のときに噴水や水たまりの水を飲ませないことが重要です。

感染したら薬剤で治療をおこないますので、動物病院にいきます。

 



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