犬の症状から病気を調べる(排泄物を見る)
排泄物は健康のバロメータといえます。
ここでは排泄物の状態から犬の病気を調べる方法をまとめました。
該当する質問事項を参考にして、病名を推測します。
ただし、あくまでその後応急処置をするための目安ですので、
必ず獣医師に診察してもらいしょう。
一日に何度も吐いている
食事の度にとり散らかすように吐きますか?
嘔吐以外に下痢や血便が見られますか?
パルポウイルス感染症の可能性があります。
メス犬で陰部からうみやおりものが出ていますか?
子宮蓄膿症の可能性があります。
腹部がふくらんでいますか?
該当する項目がありませんでしたか?
急性の胃炎、または誤飲の可能性があります。
突然吐きだした
吐こうとしているのにはけないようですか?
よだれが大量に出たり、痙攣をおこしていますか?
殺虫剤や農薬、有機リン酸系薬物中毒などの中毒の可能性があります。
吐いたあとは元気もあり、食欲もありますか?
犬はたまに嘔吐することがあります。緊急性は低いので、
少し様子をみて、繰り返し吐くなら、病院にいきます。
該当する項目がありませんでしたか?
食欲不振が続くようなら、何らかの感染症の可能性もあります。
症状が重くなったら、病院にいきましょう。
下痢をしている
子犬であり、血便と嘔吐が見られますか?
パルポウイルス感染症の可能性があります。
血便で、何日も少量の出血が見られますか?
血便で、多量の下血が見られますか?
何日も下痢が続いている
膵炎の可能性があります。
該当項目がありませんでしたか?
小腸や大腸の炎症の可能性もあります。
症状の改善がみられない場合は獣医師に診察してもらいましょう。
ウンチの色がおかしい
大量の鮮血または黒っぽい血液を排便していますか?
腸内寄生虫、パルポウイルス感染症、中毒、血液凝固障害、出血性大腸炎の可能性があります。
排便時にいきんだり、ひんぱんに下痢を繰り返していますか?
便に鮮やかな赤色のまだら状・線状、小塊状などの血液や粘液がみられますか?
排便に関係なく、肛門周りに出血がありますか?
肛門周囲炎の可能性があります。
該当項目がありませんでしたか?
何らかの異物を食べた可能性もあります。
症状に改善がなければ、獣医師に診察してもらいましょう。
ウンチに虫が出てきた
便の表面に、白もしくはピンク色の寄生虫がみえますか?
条虫症(瓜実条虫)の可能性があります。
便の中に、そうめんのような長い糸状の寄生虫がみえますか?
犬回虫症の可能性があります。
便の中に、細長い白い形状の寄生虫が見えますか?
該当項目がありませんでしたか?
なんらかの寄生虫症の可能性があります。
市販薬をむやみにつかわずに便のサンプルをもって、
獣医師に診察してもらいましょう。
おしっこの回数が多い
定位置のトイレの場所以外でもおしっこをしますか?
子犬や成犬では膀胱炎の可能性があります。
寝ている間に失禁しますか?
エストロゲン欠乏の可能性があります。
おしっこの様子がおかしい
尿が出ず、おなかが張っていたり、下腹部にボールのように硬くて丸いふくらみがありますか?
尿がまったく出ていないが、ふくらみなどは無い
急性腎不全の可能性があります。
水を大量に飲んでいて、色の薄い尿が大量に出ていますか?
尿崩症の可能性があります。
茶褐色または赤色の尿が出ていますか?
濁った尿が出てきますか?
膀胱炎、尿道炎、腎盂腎炎、前立腺炎、子宮蓄膿症の可能性があります。
山吹色の尿が出ていますか?
玉ねぎ中毒、薬物中毒の可能性があります。
尿の中にキラキラ光るものが出ていますか?
おしりを地面にこするつける
肛門の周囲にグリグリしたものがあり、排便が困難になっていますか?
肛門または直腸内の腫瘍の可能性があります。
肛門の周囲にグリグリしたものがあるが、排便は可能ですか?
肛門周囲腺腫の可能性があります。
肛門の周囲に湿疹や炎症がありますか?
肛門周囲炎の可能性があります。
肛門両側の肛門嚢から悪臭がしていますか?
上記の症状がなく、下痢をしていますか?
該当する項目がありませんでしたか?
条虫症(瓜実条虫)の可能性があります。