犬の『血液』の病気と予防、応急処置方法まとめ

 

免疫介在性溶血性貧血

症状

初期症状は寒がる、食欲不振、少量の運動でも呼吸が荒い、

脱力、ぐったりしているなどが見られます。

進行すると、眼や口の粘膜が白っぽくなったり、黄疸により黄色くなったりします。

さらに進むと、茶色や赤茶色の尿、嘔吐、下痢などを引き起こします。

原因

原因不明のものと、抗生物質の副作用、感染、腫瘍などが原因のものがあります。

免疫抗体が体内に生成されることで、赤血球が破壊されている状態です。

2~8歳のメスの成犬に多い病気です。

治療・応急処置・予防方法

引き起こした原因を調べ、取り除くことが先決です。

免疫抑制剤やステロイド剤などを投与したり、複数の薬投与や輸血をおこないます。

慢性化して完全になおらないこともあります。

 

タマネギ中毒

症状

食欲不振、脱力、眼や口の粘膜部分が青白い、赤色の尿がでます。

原因

赤血球が破壊されている状態です。

ネギ類(たまねぎ、長ネギ、ニラ、にんにく)や人間用の風邪薬が原因で中毒をおこします。

治療・応急処置・予防方法

数日後に発症するケースが多く、原因特定が難しいですが、

ネギ類の入った人間の食べ物を与えていないか、

人間の風邪薬を誤飲していないか調べます。

通常食べ物が原因なら、摂取を止めることで、症状が緩和されていきます。

場合によって輸血をすることもあります。

薬物中毒の場合は、それに応じた治療が必要になります。

 

バベシア症

症状

軽症と劇症に分かれます。

軽症の場合、慢性的な発熱、元気消失、食欲不振などです。

劇症の場合、発熱や元気消失ほか、食欲がまったくなくなります。

さらに、赤色の尿や黄疸などが見られます。

原因

ダニによりバベシア・ギブソニという原虫がダニを媒介に寄生したことが原因です。

赤血球に寄生して破壊する原虫で、日本国中に分布しています。

治療・応急処置・予防方法

犬の寝床をいつも清潔にしておくこと、通年でダニ予防滴下剤などを使用します。

発症が見られたら、感染を防ぐため、他の動物との接触は絶対に避けさせます。

通常、貧血とバベシア駆除が治療のメインになりますが、

完全駆除は難しいため、再発する可能性があります。

回復後、キャリアー(保菌動物)になることが多い病気です。

 

血液凝固障害(DIC)

症状

出血が止まらなくなります。

原因

全身の毛細血管で生じる微細な血栓が主な原因です。

ショック症状や重度の感染など血栓を沢山起こすことで、

血液内の血液を固める因子を使い切ってしまうことでおこります。

治療・応急処置・予防方法

出血で犬がぐったりしていたら、頭と首を伸ばして、横たわらせます。

頭の位置を高くもち、身体は冷えないように毛布で包みましょう。

即刻獣医師の診断を受ける必要があります。

血栓を作る原因を特定して治療をおこないます。

 

血小板減少症

症状

急に食欲不振になり、皮膚に紫色の内出血や、

口や鼻の粘膜から出血がおこります。

原因

原因は免疫による介在性のものがほとんどです。

とくにケガなど思い当たる節がないのに、こういった症状がでます。

治療・応急処置・予防方法

症状が見られたら動物病院へいきましょう。

治療は血小板の輸血を行い、

免疫抑制剤やステロイド剤などを投与したり、複数の薬投与します。

 

 



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