ポメラニアンの噛み癖をなおす方法
ポメラニアンに限ったことではありませんが、飼い主さんの中には
愛犬に噛み癖があって困っているケースが結構あるようです。
家族の誰かを噛んだり、他人を噛んだり。。。
犬が本気で噛めば当然大けがになるため、噛み癖は何とかしたいものです。
ここではなぜ犬が噛み癖を起こすのか、
そしてどうしつけていくのが正しいのかをまとめました。
犬の噛みつきは自身のなさからおこる衝動
犬は支配力を維持するために、相手を噛むわけではありません。
また犬種独特のものでもありません。
こうした噛み癖の大きな要因は、
- 親や兄弟と触れ合う期間のすりこみ期が不十分
- 子犬時期の社会化の不十分、もしくは間違っている
- 飼育環境
の3つ要因からきます。
特にすりこみ期や社会化に問題があると、
人や他の犬、環境の変化に対応できず、ストレズや恐怖、不安、
精神不安定な状態になりやすい犬が誕生します。
そうすることで自信のなさから人を噛むようになるのです。
子犬期のトラウマが原因になることも
また、子犬の時期に飼い主から厳しい叱責を受けた、訓練所で体罰を受けた
などトラウマがものになり、成犬になってそれが引き金になり噛むケースもあります。
特にありがちなのが、飼い主さんがまちがったタイミングで叱ったり、
叱りすぎたり、体罰を与えたりするようなまちがったしつけが原因の場合もあります。
犬が噛むのは自然で正常な行動と認識すること
また、飼い主さんが間違っている前提が「犬はめったに噛まない」と思っていることです。
しかしこれは間違っています。
犬は元々噛むことで物事を確認する習性ですし、
怖い、怪しいと感じたら噛む行動にでます。
- 見知らぬ人に接近され、手を差し出されたとき
- 脅かされたり、驚いたとき
- 食べ物やおもちゃ、休息場所を守ろうとするとき
- 妊娠中の犬
- 環境により極度のストレスを感じているとき
上記の場合は特に犬が噛む可能性が高いシチュエーションです。
潜在的にはどんな犬でも噛む可能性があることを認識する必要があります。
だからこそ噛む加減と噛んではいけないトレーニングが必要
つまり本能によって噛むわけですから、放っておけば当然噛みつく犬になるのです。
しかも加減もしらなければ、甘噛みでなく思いっきり噛む犬になってしまいます。
そのため、そうならないトレーニングが必要なのです。
通常こうした噛む加減や噛んではいけないことは、兄弟犬や友達犬を通じて学びます。
すりこみ期でもそうですし、子犬時期に他の犬と遊ばせることで自然と学んでいくのです。
さらに、こうした時期に他の犬と遊ぶと犬社会にもなれるので、
成犬になったときにトラブルを起こし難くなります。
実際は難しい、だからこそ飼い主がしっかりとした社会化トレーニングを
しかしながら実際は現代の環境では、子犬期に他の犬と遊ぶ機会を設けることは難しいです。
むしろ仕事の関係で一匹でお留守番させたりしなければならず、
こうしたところから社会化を促すのは難しいといえるでしょう。
そこで、飼い主さんが意識して社会化や噛み方を教えていく必要があります。
子犬期に飼い主に噛みつこうとしない犬はむしろ危ない!?
よく「子犬を飼い始めたら、噛みついてきて困っています」という話を聞きます。
しかし、さきほど説明したようにもともと習性として噛みつくものなので当たり前です。
むしろ、この時期に臆病で飼い主さんにも、
遊びで噛みつこうとしない犬の方が危ないといえます。
「うちの犬はおとなしいから安心」と早合点してはいけません。
なぜなら犬は「噛むことで、加減を覚え、噛んではいけないものを覚えていく」からです。
めったに嚙みつかないことは「人に噛みつく=悪い事」を学べないということ。
つまり、噛みつきの抑制やしつけをおこなうチャンスがないことになります。
成犬になり、何かの拍子に犬が噛みついたとき、
本気の噛みつきをおこしやすいといえます。
子犬が噛んできたらわざと痛そうにして、しつけする
子犬が噛んできても大抵、歯痒いくらいで痛くはありません。
しかしここで放っておくと噛み癖を加速させることになります。
ポイントは「人の皮膚は弱く噛むと痛いもの、加減が必要」
ということを犬に学習してもらいます。
少しでも噛んできたら、その場で「痛い!」とはっきりと声を出し痛そうにしましょう。
その反応を見ることで、「人を噛んではいけないもの」と感じとり学んでいきます。
このとき体罰をしたり、しつこく叱責してはいけません。
「痛い!」の一言と痛そうにして終わりで良いです。
その後はまた普通に接しましょう。
エサを直接与えて、歯が当たるタイミングをつくる
もしあまり噛んでこない場合は、エサを直接手で与えてみましょう。
指先でつまんで与えます。
そして犬の歯が当たったら、「痛い」とオーバーに叫び、
食べ物を手にしたまま口から離します。
歯磨きを日課にする
これは耳掃除や爪切り、ブラッシングなどもそうですが、
子犬のうちから歯磨きを習慣にするのも効果的です。
子犬の頃にこうしたものに慣れていないと、ほとんどの犬は
成犬になると嫌がるようになり、思ったようにグルーミングできません。
歯磨きを習慣にすることで、
口の中に人間の手が入っても平気な犬になるため噛み癖も収まります。
引っ張りっこの遊びを取り入れる
ものを噛みたい欲求を満たす「引っ張りっこ」の遊びを取り入れるのも良いです。
ストレス発散にもなりますし、人や他のものに不用意に噛むクセも抑制できます。
引っ張りっこにも正しいやり方があるので、詳しくは
の綱引き遊びの項目をご参考ください。