病気や寝たきりになった愛犬のお風呂の入れ方

寝たきりになってしまった老犬などをお風呂に入れることは困難ですし、

心臓病など身体に負担をかけてはいけない病気をもっている場合、

体力を消耗するお風呂でのシャンプーは命に係わることもあります。

実際、ペットサロンなどでも、病気をもっていると断るところもあります。

 

しかし、身体を洗わないと異臭の原因になりますし、皮膚病にも繋がります。

そこで試したいのが、部分洗いやドライシャンプーです。

お風呂で洗うほどの効果はないかもしれませんが、

何もしないよりもずっと清潔に保つことができます。

なお、まだ寝たきりでない場合は、

高齢犬のシャンプーの仕方を参考にしてみてください。

寝たきりのポメラニアン

用意するもの

バスタオルを沢山用意します。

また、お湯を入れる洗面器、スポンジ、防水シートがあると良いでしょう。

 

防水シートを敷いてあげる

まず床に防水シートをひきます。

その上にバスタオルを数枚ほど重ねて、

その上にワンちゃんを座らせたり、寝かせましょう。

 

洗い流しが必要なシャンプーは使用しない

お風呂場と違い、十分なすすぎができない環境になるので、

洗い流しを必要としないシャンプーかお湯だけを使用します。

また、ムースタイプのドライシャンプーなどを使用しても良いでしょう。

 

全身を一気に洗わない

お風呂場と違い、全体を洗うのには時間が必要になります。

一気に洗おうとしていまうと、寒さで風邪をひいてしまうことも。

部分的に洗ったら、必ず乾かし、他の部位を洗って乾かす・・・・

といったように部分的に洗うように心がけます。

 

もし必要なら、その日に洗う必要もありません。

何日間かかけて少しずつ洗っていくと、愛犬の負担も少なくすみます。

 

おしりや足を洗う

おしりや足は特に汚れやすい場所なので、丁寧に洗ってあげます。

38度程度のお湯を洗面器にいれ、

スポンジや固く絞ったタオルなどで優しく拭いていきます。

びしょびしょにならないように注意して、

小まめにスポンジやタオルの水気はとりましょう。

また、洗い終わったら下に敷いたタオルを交換して、

ドライヤーで素早く乾かします。

 

顔周りはタオルで拭いてあげる

同様に、顔周り、特に目や口元は汚れやすい個所です。

固く絞ったタオルで優しく吹いてあげましょう。

この際、シャンプーは使用しようせずお湯だけでOKです。

 

全身は固く絞ったタオルで優しくマッサージするように

皮膚が弱くなっていることもあるので強く拭く必要はありません。

丁寧にゆっくりと全身をマッサージするように拭いてあげましょう。

部分洗いが基本なので、一気に全身を拭こうとせず、

片面だけ、おなか周りだけというようにして、同様に乾かします。

 

温湿布で愛犬もリラックス

身体を洗うというよりも血行促進の意味で温湿布も効果的です。

特に心臓病や高齢になると運動不足や老化により血行が悪くなり、

関節や筋肉も固くなりがちです。

 

温湿布で血行を促すと、

筋肉も柔らかくなり愛犬も気持ちよいです。

またリラックス効果もありますから、たまにやってあげると良いでしょう。

 

温湿布はお湯で濡らしたタオルを固くしぼり、部分的にしばらく当ててあげます。

部分洗いと違って温度は少し高めの45~50度くらいが適温です。

 

足首はタオルを巻いてあげます。

タオルは4枚用意しておくと、4枚目を巻き終わったころに1枚目が交換のタイミングになるので、

時間計測が楽になります。

 

順々にタオルを交換しながら、

首の上、おなか、背中などは全体を覆うようにタオルを広げて温めてあげます。

あまりの気持ちよさに愛犬が目を細めること間違いありません。

 

もし1日でできないようなら、日を分けておこなってあげましょう。

また愛犬が嫌がらないようなら、

ラベンダーやローズマリーなどのハーブをお湯に混ぜるとより効果が増します。

愛犬の症状に合わせて選びましょう。

ハーブ名効能
ラベンダー神経の消耗や緊張の緩和
ローズマリー血行促進、疲労回復、認知症予防
マリーゴールド炎症の静化、殺菌効果
カモミール緊張緩和、食欲不振の改善、安眠
ジンジャー血行促進

 

部分浴も効果的

愛犬の代謝アップや皮膚病対策として、部分浴を取り入れることも有効です。

洗面器やベビーバスなど愛犬が座れる大きさのたらいを準備し、

そこにお湯を張ります。

特に皮膚に疾患が無い場合は、発泡性の入浴剤を入れることで血行を促進し、

老廃物などの排泄に役立ちます。

皮膚疾患がある場合は、獣医師に相談し、専用の薬剤を使って薬浴をするとよいでしょう。

 

洗い終わったら必ず休ましてあげる

部分洗いといっても、身体にはある程度負担がかかります。

洗い終わった後はゆっくりと休ませてあげましょう。

 

こうした部分洗いは手間がかかり飼い主さんも大変ですが、

その分、飼い主さんの愛情を愛犬が感じ取れるスキンシップにもなります。

飼い主さんの愛情はボケ防止や改善にも繋がりますので、

是非試してみてください。

 

ドライシャンプーをする場合

愛犬がお風呂が難しい場合は、ドライシャンプー(ウォーターレスシャンプー)を使うのが良いでしょう。

まず愛犬の下に柔らかいタオルなどを敷いて寝かせます。

そしてドライシャンプーを小さめのタオルなどに染み込ませます。

あとは汚れの気になる部分を優しくふいてあげてください。

特に生殖器や肛門付近は汚れが多くなりますので、念入りに。

ポイントとしては、ドライシャンプーは低刺激なものを選ぶこと、

シャンプーをつけすぎないこと、ごしごしふかないことです。

特にシャンプーが多いと直ぐに乾かず、愛犬の体温低下を招きます。

 

オイルマッサージで血行促進

お風呂が入るのが難しい場合は、血行促進の目的としてオイルマッサージも有効です。

オイルマッサージは血行促進以外にも、筋肉の疲れやコリをほぐしたり、

関節のこわばりを予防することで麻痺の進行をおくらせる、

愛犬の異変が無いかボディーチェックできるなど、メリットは沢山です。

やり方はまず犬用のマッサージオイルを手につけ、

すり合わせながらオイルをあたためます。

被毛の流れに背中からしっぽに向かってやさしく指圧しましょう。

指の腹を使うのがポイントです。

そのあとは脚の付け根の筋肉を優しくもみほぐします。

顔回りはまずほおを優しく引き上げ、

首のほうに向かってゆっくりとしぼるような感じでマッサージします。

首の付け根は軽くつかんで引っ張って伸ばします。

 



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