犬の交配タイミングと方法
犬の出産の正しい知識と心得で出産準備のチェックが終われば、
出産へ向けた準備をすすめることになります。
ご存知のように動物には発情期というものがあって、
そのタイミングで交配をさせる必要があります。
ポメラニアンの交配タイミング
ポメラニアンの発情期はいつくるのか?
発情シーズンは犬種によって違いますが、ポメラニアンの場合、
早いと生後7~10か月後には初潮がやってきて、出産可能になります。
出血も確認できますから、すぐにわかるはずです。
2回目以降の発情期に交配させる
しかしながら、1回目の発情期は精神的に大人になっていないため、
交配は行わないほうが良いです。
6~8か月ごとに定期的に発情期はきますので、
2回目以降となる生後13~18か月以降が望ましいといえます。
発情の確認方法
愛犬の発情を確認する方法はいくつかあります。
- 陰部から出血をしている(ただし舐めてしまってわからないことも)
- 陰部がいつもよりふくれてきている
- 尿の回数が増える
- お尻を突き出すようになる
- 相手にかまわずマウントするようになる
- 特殊な強い臭いがする
出血が始まると10~13日くらいで、陰部がふくれあがり柔らかくなります。
半透明な液体が陰部から出てきます。
交配のベストなタイミング
交配のベストなタイミングは特殊な強い臭いがしたときが一番です。
この臭いによりオスが性行動の衝動にかられるため、交配しやすいといえます。
数日前(発情して10日目くらい)にあらかじめ相手と顔を合わせておくとスムーズです。
交配相手の選び方
交配相手の基準は?
肝心の交配相手ですが、どのように見つけるのでしょうか。
まず、交配相手も、愛犬と同様に健康状態が良好であることが大前提です。
- スタンダード(純血種の基準)で禁止されていない犬か?
- ワクチン接種をおこなっている犬か?
- 遺伝性疾患、慢性疾患などはない犬か?
事前にスタンダードについて勉強しておく必要がありますし、
できれば、交配の知識をもったブリーダーなど
専門家のアドバイスをもらうほうがよいでしょう。
交配相手の探し方
見つけ方は色々あると思いますが、一般的には動物病院、ペットショップ、サークルです。
最近ではインターネット経由でも交配相手募集のワンちゃんを探すことができます。
こちらも、候補を選んでおいて、ブリーダーさんなどに相談するのが良いとおもいます。
交配相手の飼い主さんとの取り決め
交配相手が決まったら、色々と取り決めをしておく必要がります。
- 発情がきたら、どのようにお互いを引き合わせるか
- 交配に失敗したときの2回目以降はどうするか
- 交配料など金銭が発生するか、発生するならどうするか
- 血統書の発行はどうしていくか
交配をするための方法
交配前の事前の準備
交配に入る前に愛犬の交配準備をする必要があります。
ワクチン接種
産まれている子犬や交配相手のためにワクチン接種を必ずします。
愛犬の感染症への免疫力向上の他、初乳による子犬の免疫力向上にも役に立ちます。
交配の2か月前の接種が理想てきです。
寄生虫の駆除
妊娠中に胎盤を介して胎児に寄生虫が映らないように、
寄生虫はしっかりと駆除しておく必要があります。
犬の症状から病気を調べる(排泄物を見る)や、『寄生虫』の病気と予防、応急処置方法まとめ
を参考に問題ないかチェックするとともに、獣医師さんに確認をしてもらいましょう。
同様にノミやダニの駆除も済ませておき、清潔な状態を保つようにします。
皮膚の健康状態は、犬の『皮膚』の病気と予防、応急処置方法まとめ
交配はオス犬のお家でおこなうとスムーズ
交配の場所は落ち着いた場所であることが前提ですが、
オス犬のお家でおこなうとよりスムーズにおこなうことができます。
というのもオスは意外にデリケートで環境が変わると交配をしないことが多いからです。
メスがオスのお家にお邪魔するのが一番良いでしょう。
交配の流れは以下のような感じです。
- 落ちつける場所に2頭を移動される
- メスの陰部に触れる
- メスがしっぽを左右に曲げたら、受け入れ態勢完了
- オスを近づけさせてあげる
拒否されてしまうケースもありますが、3~4時間してやっと態勢が整うメスもいるため、
焦らず気長に待つことが重要になります。
犬の交配は後ろ向きでおこなう
通常動物だと、メスの背中にオスがのる「後配位」で交配するイメージですが、
犬の場合はちょっと独特な方法です。
- 前脚をメスにかけて抱きつく
- 後脚で立ったまま腰を左右に揺する
- その状態からオスは体をひねり、後ろ向きになる
つまりはお互いお尻をあわせて逆方向を向いた状態になります。
「なにやっているんだ?」と邪魔しないように気を付けましょう(笑)
交配時間の長さ
これは個体差がありますが、早くて10分、最長で120分という記録もあります。
大体30分~90分ほどかかるため、邪魔をせず待つ必要があります。
交配がうまくいかなかったら
犬の状態によっては交配がうまくいかないときもあるかもしれません。
そのようなときは焦らず、また次の時期まで待ちましょう。
2回目以降どうするかは飼い主さん同士でしっかりと話し合います。
またすりこみ期(親犬や兄弟と触れ合う期間)が短い(6週齢以前で引き離される)ために、
交配方法がわからない犬もいます。
この場合、交配は非常に困難になるので、専門家に相談する必要があります。