犬のしっぽから気持ちを読み取ろう!
犬が感情を表す代表的な部分といえばしっぽです。
よく「犬がしっぽを振るのは嬉しいから」ということが知られていますが、
単純にそうとは限りません。
しっぽから感情を読み取るときのポイント
感情を読み取るには単純に振っているかを見るわけでなく、
以下の点に注目していきます。
- しっぽの高低
- しっぽの振り幅
- しっぽの振りの速さ
これらを総合的に判断することで、
- 犬の心理状態
- 犬が伝えたい気持ち
- 犬の社会的地位
を読み取ることができます。
自信の強さを示す→しっぽの位置が高い
犬がしっぽをぴんとあげている場合、その犬の自信を表し、
自分の存在を誇示しようとしている状態です。
普段の犬のしっぽの高さを基準にして、
そこから高い位置にあればあるほど、自信があることを示します。
恐れや服従を示す→しっぽが下に下がっている、後ろ足にはいっている
逆にしっぽが下げ気味の場合は、自信がないことを表し、
恐怖や不安、反抗する意思がないことを示します。
下がっているほどその強さを表し、後ろ脚の間にしっぽを入れているときは、
相当恐怖とストレスを感じている状態です。
興奮状態を表す→しっぽを速く揺らす
犬がしっぽを揺らしているときは「興奮」状態を示します。
しっぽを振る速度が速いほど興奮のつよさを示しています。
注目したいのはあくまで「興奮」を示していて、嬉しいという感情とは直結しないことです。
プラスとマイナスの感情が両方入り乱れているときも、このしぐさをするため、
全身の動きや状況も加味して判断する必要があります。
これを踏まえたうえで、さらにしっぽを振る仕草を細かく見ていきます。
威嚇を示す→高い位置でしっぽを左右に小刻みに動かす
知らない人や犬と出会って、この動作をした場合は
相手へのけん制と威嚇の感情を表している可能性があります。
自分が優位であることを相手に示していて、
さらに背中に前足をかける、あごを載せるといった、
支配的な行動に移っていくこともあります。
歓迎や自己アピールを示す→小さい揺れ幅でしっぽをふる
仲の良い人や犬と出会ったときに、この動作をしていたら、
「こんにちは」「元気にしている?」
といった意思を表しています。
また飼い主さんに呼ばるなどしたときの場合は
「ここにいるよ~」
と伝えています。
親しみやお誘いを示す→大きい振れ幅でしっぽをふる
飼い主さん、仲の良い人や犬とコミュニケーションを取っているときに、
この動作をした場合は、
「あなたが大好きだー!」
という意思を伝えています。同時に顔や体をなめてこようとします。
また、前足だけ低い姿勢とあわせた場合、
「仲良くしよう!」
「あそぼー!!」
と友好を深めようと誘っています。
甘えや感謝の意思を示す→低い位置でしっぽを振る
飼い主さんに低い位置でしっぽを振りながら近づいてきたら、
「かまってほしいな~」
「何かしてくれないかな~」
と甘えてきている状態です。
また食後にこの仕草をしたときは、
「おいしいご飯をありがとう!!」
と感謝を示しています。嬉しいですね!
犬のしっぽの上下は個人情報を表す
実は犬のしっぽの上下にはもっと重要な意味があります。
それは、自分の情報を周りに発信するか、否かです。
犬はにおいが自分のプロフィールを表していて、おもに肛門腺から出ています。
よく、犬同士でおしりを嗅ぎ合うのは「名刺交換」をしているようなものなんです。
この臭いには気分、自信、性的状態、社会的地位などの情報があるとされ、
しっぽを高くして歩いている犬は、
自分に自信があり、周りにアピールしていることになります。
逆にしっぽを下げている犬は、自身がなく自分を隠そうとしているのです。