犬が食事中に怒らないようにするには?

愛犬の食事中にちょっと気になることがあったので、ごはんを取ろうとしたら威嚇された、

という経験をお持ちの飼い主さんは少なくないのではないでしょうか。

家の犬が凶暴なのか?と思ってしまう方もいますが、

結構なワンちゃんが食事中に邪魔をすると怒ります。

 

ここではなぜこのような行動をとるのか、

そして予防するためのトレーニングについてまとめました。

 

遺伝子に組み込まれた習性

実は自分の食べ物を守ろうとするのは犬の習性であることがわかっています。

祖先がそうしてきた名残があるのです。

自然界の動物を見ればわかるように、

苦労して狩りをした獲物をミスミス取られるわけにはいきません。

そのため、「食べ物を守れ!」というプログラムが犬にも残っているので、

自然な行動といえます。

 

自然の行動なので、子犬の時期から社会化をおこなう必要がある

犬の自然の行動なので、何もしなければ怒る犬になるのは当然といえます。

そのため、人間社会に適応できるように、

子犬の時期に社会化をしっかりと行うことが重要になります。

 

子犬の食事中にあえて以下の行動をおこなってみてください。

  • 食器に手を近づけ、犬の好きな食べ物を追加する
  • 食器を取り上げ、犬の好きな食べ物を追加し、元に戻す
  • 食器を取り上げ、何も追加しないでもとに戻す

こうしたことに子犬が慣れるうちに、

「いつでも安心して食べられること」

「人間の手が近づくと、何か良いことがあるかもしれない」

と学習するようになり、怒る・威嚇する癖がなくなっていきます。

 

すでに習性化されていた場合の対処法

上記の方法は、「問題行動がおこる前」に実施するトレーニングであり、

すでに愛犬が食事中に怒ることが習性化されている場合は、

別の方法で直していくしかありません。

 

STEP1.手から物を与えるトレーニングとマズル(鼻口部)を握るトレーニング

食事中の威嚇癖を直す前のステップで、この2つのトレーニングを実施する必要があります。

要は、人の手が口元に近づいても噛まないということです。

 

まず、手から直接食べ物を与えましょう。

もし、噛んだり、歯が当たったりしたら、オーバーリアクションで「痛い!」と叫び

エサごと手をひっこめます。

これを繰り返し行い、上手に食べれたらしっかりと褒めてあげます。

(これは噛み癖をつけないトレーニングにもなります。

詳しくは、ポメラニアンの噛み癖をなおす方法をご参照ください。)

 

次にマズルを握るトレーニングです。

基本的に最初は嫌がりますので根気が必要になります。

ポイントは、犬の目から鼻先にかけての上顎に指が掛かる程度で握ること。

下顎の指は添える程度で大丈夫です。強く握る必要はありません。

 

最初は上顎に指を1秒だけ乗せます。

1秒ですから嫌がる暇もないでしょうから、あとは褒めます。

それから2秒、3秒と増やしていきます。

段々と、「人が口に手がくると良いことがある」と学習し、嫌がらないようになります。

 

STEP2.食器の共有トレーニング

STEP1が完了したら、いよいよ食事中に邪魔をしても怒らないトレーニングです。

ここでは食器を共有する練習をしていきます。

大きくわけて3段階でおこないます。

ただし、各ステップごとで犬が唸ったり、威嚇しないようになるまで繰り返しおこないます。

  1. 空の食器を犬の前に置き、その食器に一握り分のエサを入れて離れる
  2. 空の食器を犬の前に置き、食器を取り上げてエサを入れてもとに戻す
  3. エサの入った食器を前に置き、次に食器に好きな食べ物を追加する

少しでも威嚇するようなら無理をせず、その日はあきらめましょう。

また和やかな雰囲気でおこないます。決して叱ったりしないように。

 

 



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